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『君の名は。』が大ヒットしたので、新海誠監督の講演会”夢をかなえるものづくり(2012年)”の内容を再掲します。

題名の通り、2012年1月か2月頃に行われた、新海誠監督の講演会の内容を自分の別ブログから再掲します。
(そのブログは開店休業状態で、該当記事は非公開になっています)


以下、当時の記事をほぼそのまま載せます。

 

新海誠氏講演会”夢をかなえるものづくり”(「星を追うこども」上映会)

 

 


【概要】
生涯学習センター提案事業
シネプレックスにて
上映会(120分)
講演会(50分)

 

【雑感】
恥ずかしながら、新海誠監督の作品を観るのは、これが初めて。
いきなり、映画館で最新作をみて、尚且つ監督本人に会うという、チャレンジャーでした。
いざ会場に着くと、全席売切で自由席でもつめて座ってくださいの事。
特に何も考えずに、前の方の、公演台よりに座りました。
結果的に、監督とは半径10メートルも離れていない位置に。
通路側だったから、監督が出入りするときは、3メートルも離れていなかったです。
映画そのものは、2時間ぎっしりつまっていたので、見終わったときはぼやーっとしてしまった。
戦闘シーンがやけにリアルで直視できなかった!てか見てなかった。
うわーん、血が!痛いよ!
そして、先生とあすながくっつかなかったことに不満を抱く私・・・・・・。

 

【講演会概要】
講演会は、パワーポイントやその他映像を交えて、サクサクと進められました。
さすが、エンターテイナー、全然だれることなく、あっという間の50分でした。
淡々と進められる中にちょこちょこ笑いを入れてくるので、とってもおもしろかった。
講演会そのものも、50分きっかりで終わったのに感心しました。
折角の機会だからと、メモを取りながら聞いていたら、A4の用紙2枚分ぎっしりと埋まってしまいました。
以下、簡単に、講演会の内容を紹介します。
*私というフィルターを通した時点で、もしかしたら、監督の意図とは違うことを書いているかもしれません。誤解や聞き間違いをしているかもしれないということを、留意してください。

 

1 アニメ製作を始めるまで
2 メイキング
3 夢をかなえるものづくり


以上の3部構成でした。

 

 

1 アニメ製作を始めるまで


昔から、漫画や小説、ゲームなどが好きだったが、その当時はアニメを作ろうとは考えていなかった。
ただ、絵は好きで、トランプやジャンケンゲームをPCで作ったりしていた。
大学時(文学部)、相変わらず、絵は好きで空の絵を良く書いていた。
何か表現することができれば…とは漠然と考えていた。
しかし、これを仕事にできるとは考えていなかった。
その後、ゲーム会社に入社し、コンピューターとデジタルツールに出会い、ゲームの映像を作ることになる。
そうこうしているうちに個人的にも映像を作り始め、数年後、会社を辞め、数か月家に籠り「星の声」(2002年)を製作する。
(ゲーム作品のサントラやら、声やら、ところどころ「当時好きだった女の子」の話が笑)。

 

→何かをしたいというぼんやりとした気持ちがあって、
 その後、パソコンという手段を得た。
 そこから、テーマを決めた。

 

 

2 メイキング

 

第一声が、「テーマは何ですか?って聞くな!(一言で済むなら、こんな長い映画はつくらん!)」と言って、会場を笑わせつつも、製作途中の貴重な映像を交えながら、「星を追うこども」のテーマの一つについて語ってくれました。

物語にはいろいろな構造があるが、「星を追うこども」に関しては、「行って帰る物語」構造を使った。
では、この構造の中で、「あすなはアガルタで何を知ったのか?」ということをテーマの一つにした。
シンや先生と別れてひとりになるシーンでの、
「わたし、ただ、さみしかったんだ」
あすながアガルタで気づいたのはこれだけ。
しかし、これは境界を越えて初めてわかったことで、元にいた場所では気がつけなかった。
これを「行って帰る構造」の中に組み込んだ。

 

→同じ構造を使っても、「何に気づくのか」というのは、製作者によって様々で、全く違うものが出来上がる。

 

 

3 夢をかなえるものづくり


1,2の内容を踏まえたうえで、製作の現場の人々のインタビュー(「小さい頃の夢は何だったのか?」)を紹介。
結論として、
監督を含め周りの人は、成り行きでアニメをつくるようになったのが多数。
監督は、成り行きでアニメーションを作るようになった。
「監督を向いてないなー」と思いながらやってきた。
しかし、形が内容を作ることもある。
つまり、監督という枠組みの中で走り続けることによって、その先(夢)をみつけることができるかもしれない。
夢を知るために、ものづくりをしているのかもしれない。

 

→星を追うこどもでも、「行って帰る」という公式をつかった。
でも、中身は人それぞれ。
物語のフォーマットは、作る人の中身を反映する。
監督という形で仕事を続けていれば、監督が夢だったと言える日が来るかもしれない。

【講演会感想】
全部聴いてみて、1,2,3のそれぞれ別の話をしているようで、実は根っこが繋がっていたという伏線だらけの素晴らしい講演会でした。
しかも、含蓄がありまくりで、聴いていて、持って帰る物がたくさんありました。
新作が出たらみなくちゃ!という気になりました。
旧作も要チェックですね!

 

最後に質問コーナーで気になる発言があったので。
Q 震災によって何か意識が変わったか?

A 「今は『あれは○○だったんだ』といことはできない」

しかし、「その場にとどまらず、外に出ていけ」

というような話を次に反映できたら。

とのこと。今から次の作品が楽しみでなりません!

 

 

言の葉の庭 Memories of Cinema

言の葉の庭 Memories of Cinema

 

 


以上です。
4年前の私、当然ながら今より若いなあ…。